チワワちゃんを見た。

単純な備忘録ってか、忘れたくない衝撃だったから残しておく。


上遠野太洸くんが出るから、だから観に行ったチワワちゃん。
正直、しょーーーじき上遠野くんが出てなかったら絶対見なかったし、見ようとも思わなかったし、前売り券買ったけど「あーパリピの映画か……」みたいな、なんかこう、とにかく乗り気になれなかった。でももったいないし、上遠野くんでるし。

いろいろ忙しかったのと、事前情報入れすぎると集中できないからって、原作も読んでないし、チワワちゃんとアキラ以外、名前も知らない。
作品も、チワワちゃんが死ぬ。それで、……え、サスペンス?じゃない?ええ?ジャンルなに?みたいな、なんていうかな。

パリピの話でしょ、って先入観が抜けなかった。
パリピの話、私の住む世界と違うからわかんねーわ。ってそんな感じ。

なんかね、それが。違ったんだよね。というか、先入観が間違えてたっていうか。
今まで抱いていたものが崩れたっていうか。

スクリーンの向こうで、バーで楽しそうに踊ってるチワワちゃんたちが、「なんだ、おんなじ人間なんだ。」って思ったっていうか。

名前も知らない人とその場のノリで仲良くなって、キスとかして。SNSのイイネを気にして。

インスタ映えとかに必死で。

どっかでこう、人種が違うって思ってたけど。
身てるうちに、やってること一緒じゃんって思った。

名前も知らないフォロワーと、その場のノリで仲良くなって。キスは……しないけど「あなたのこと(二次創作マンだから作品とかさ)すき」って言ったり。
RTとイイネと、あとpixivのブクマ数気にして。

愛されたい誉められたい愛してほしい誉めてほしい。

いろんなことに気を遣いながら、いろんなことに悩みながら。

浅野さんがやってたカメラマンが、チワワ撮りながら話す言葉が、やたら刺さって。

最後のくまちゃんとチワワちゃんの姿が、なんか、こうさ。今度こそ上手くいく、って上向けてた矢先だったんだろうなーって。

チワワちゃんに対して、自業自得って言いたくないって言うか。
いろいろ、いろいろあったけど、全部愛されたくて、大事にされたくて、その為に頑張って、……頑張る方法があれではあったけど。

根底にあったのは、愛されたいって、それだけで。

映画みて悲しいかって聞かれたらちょっと違うし、面白かった、って一言で済みそうにないし。
だからと言って、綺麗にまとめられる気は全くしない。
でも、見て良かったって、それだけははっきり思った。

上遠野くんが出てなかったら、絶対見なかった。


でも見なかったら、私はこの先もこのまま、同じ世代に生まれた人間の誰かを「住む世界が違う」って避け続けてた気がする。
小高芳太朗の「蜘蛛の糸」を聞いたときと同じ感覚がした。

忘れたくないけど、たぶん忘れちゃうんだろーなこの感覚。
チワワちゃんのニュースみたいに。